SSブログ
1/20のF1キット作製をメインにしてます。素組はせず”何かしら”をしたがる癖があります。マイナーマシン(マイナー仕様)が大好物です。最近はご無沙汰ですが、ガンプラや旧キットのレストアも好む雑食モデラーです。自身のF1ガレージキットブランド「Roll Out Models」でなんちゃって原型師をしています。模型サークル「Formula1 Modelers」に所属しています。基本的には週末(深夜~早朝)モデラーです。家庭と仕事がある故にモデリング時間の捻出に苦慮する毎日です…夢は「模型部屋を持つこと」です(笑)詳しくはプロフィールをご覧ください。

FERRARI F93A [ホビーフォーラム]

さて、ホビーフォーラムでFormula1Modelersによる「歴代フェラーリ展示」私が担当するフェラーリ3台
642(1991)、F310(1996)と来て、3台目は…

F93A.jpg
F93Aです!
形状的、成績的には非常に平凡ですが、この辺のフェラーリで唯一カラーリングが異なるマシンです。
今回はスタジオ27のキットを使用します。
いやね、サムクリエーション、HKKモデルズ、ガレージアンリミテッドのトランスキットを所有してるのですが
どれも使える状態じゃないです。HKKとガレージは全く形状が違います。コレ使うならフルスクラッチのがラクかも?
サムクリは使えそうですが642同様に経年によるレジンのよれや気泡が酷く修正するのが相当大変…
「それなら!」と所蔵のST27で行こうと…スタジオのF93Aがレアキットとしてオークションでも高値で取引されているのでアレですが
特に転売するワケでもないし、コレクターでもないので(コレクターレベルの在庫はありますが…)
レアキットだろうと何だろうと造らないと意気が無いかと…

キット内容は当時のST27スタンダード…気泡やよれと言った品質の悪さがないので
余計な修正がない分全然ラクです。これなら素組で行けそう…と思ったら大間違いでした(涙)
下記に主な問題点と修正内容を挙げて見ましょう…

フロントウィングステーの形状相違
形状的に前期型ではないのですが後期型程湾曲してないし、ディティールもありません。
修正内容
キットのステー部分を切取りプラ材で新造

フロントウィングメインプレート形状相違
キットでは前傾翼になってますが、これはベルガーがメインで使用してたもので
アレジはあまり使用してません。しかも日本では両者とも通常タイプだったような気がします。
修正内容
モデラーズF92Aより流用。翼端板、ボーテックスもF92Aから移植。
翼端板はF92Aのままだと形状が相違するので相違部はプラ材で修正
メインプレートは薄い感じがしたので0.5mmプラ材で厚さを増す

アクティブサス収納バルジ形状相違
バルジはとりあえず膨らんでるだけで形状が全然違います。左右非対称だし…
修正内容
キットのバルジ部分を切取エポパテで新造

モノコック前面パネル形状相違
パネルの形状はキットでは四角ですが実車は台形です。
修正内容
黒い瞬着で埋めて新たに彫り直す

リアカウル分割ライン相違
キットのままだと微妙に違っています。
修正内容
黒い瞬着で埋めて新たに彫り直す

モノコックサイドポンツーン内形状相違
実車だと黒い(未塗装カーボン地)箇所は赤い部分と面いちなのに
キットでは黒の部分が無い事になっていて段差があります。しかも形状が左右非対象になってるし…
修正内容
不足箇所をプラ材で新造

f93a2.jpg

インダクションポッド形状相違
F92Aのようにポッド部がちょっと前に出てる形状なのですがキットは平らのまま…
修正内容
エポパテで修正、ついでにポッドの穴を深堀

リアカウル峰後端形状相違
キットではインダクション上端の幅のまま後端まで行ってますが
実車は後端は細くなってエッジが立ってる感じです。
修正内容
超過箇所を削り取り、エポパテで修正

ラジエターアウトレット形状相違
形状は前半戦の形状のようです。
修正内容
エポパテで修正

リアウィング翼端板形状相違
モナコ等の低速サーキット用になっています。日本では使われなかったと思います。
修正内容
モデラーズF92Aを流用、メインプレートがキットのままだと薄い感じがしたので0.5mmプラ材を足し厚みをつける

リアサスペンションカバーディテール相違
恐らく当時のキットなので当時の資料を元に作製したと思われます。
アズエフの93年総集編にF93Aのディティールがあるのですがこの部分だけローラフェラーリが使われています。
(エンジン部の写真だったのですが本家の心臓部は撮れなかったのでしょう…)
そのローラフェラーリのリアサスカバーにある突起部がキットにも付いています。
あくまで私の断定ですが、当時の資料や情報の少なさから言ったらあり得る話かも知れません。
修正内容
突起部を除去

f93a3.jpg

フロントサスペンション接合部形状相違
キット自体がモデラーズのF92Aから流用していて、そのままのものがメタルになって付属してます。
これはフロントサスに限らず、リアサス、前後のアップライト、ブレーキ、コックピットパネル、ステアリング等と多岐に渡ります。
F93Aはモノコックにサスを直付けした最初のマシンなのでピボットはありません、しかし、F92Aから流用してるので
ピボット部が存在したパーツが入っています。アップライトは手持ちの資料では相違が確認できませんでした。
修正内容
ピボット部修正、プッシュロッド部はバルジ修正により基部(アクティブ部)追加
リアサス、前後アップライト、ブレーキ等は加工のし易いプラ製のF92Aに置換え

モノコッククレーン用穴形状相違
形状が違うというより位置があまりに違う感じです。ちょっと斜めになり過ぎ…
修正内容
黒い瞬着で埋めて、修正

モノコック給油口パネルライン不足
給油用のパネルラインがオミットされてました。
修正内容
新規に追加

サイドポンツーン高さ不足
サイドポンツーン高さがが低い感じがします。ココが修正するには一番厄介なところでしょうか?
修正内容
ボディパーツ下面に1mmプラ板を貼付けて高さを確保、サス等の車高も注意する

フロントウィングフラップがエッチング製
厚みがあるように見せる(組立てる)には少々面倒な加工をしなければなりません。
組立てた結果もイマイチになってしまう…
修正内容
プラ材で新造

コックピットバイザー
メーターパネルとバイザーが一体化していてメタルの塊になっている
修正内容
バイザー部をプラ材から新造してモノコックパーツに接着し一体化、パネルをF92Aから移植

その他
F92Aから流用されているメタルパーツは加工がラクなのと重量の問題も含めてプラキットのF92Aから移植します。
f93a4.jpg

こんなところでしょうか?問題山積みですが、当時のキットであれば及第点なのかも知れません…
他社のトランスキットは上記の問題以上に相違点があったり、キットそのものの質の悪さによる修正が多かったり
トランスキット故にまとめるのが大変だったりするので、キットの品質は問題ないスタジオ製で行った方が無難でしょう…
しかしこのキット1993JAPAN GPとありますがどうなんでしょう?見たところ特定GPを再現してないように思います。
一応ポルトガル仕様で行くつもりですが、当時の資料も少ないのでどこまで再現できるかがカギですね
f93a1.jpg


f93a5.jpg
んで、塗装しました。
ホワイト部はデカールありましたが塗分けです。
境界部の黒ラインだけデカールから切離して使いました。

f93a6.jpg
んで、ボディだけデカール貼りました~
デカールもやはり問題があって見た目が艶消しになってて通常のデカールt違う感じがします。
また、フロントのアジップのロゴが異様に小さいです。
自作も考えましたが時間的にアレなので手持ちの1/12の641/2のフロントのロゴを流用しました。
また、エッフェのF92Aリペイントデカールで置換えられる箇所は置換えて無い箇所は付属を使いました。
F93Aってやっぱりカッコイイわぁ♪



nice!(0)  コメント(2) 
共通テーマ:blog

nice! 0

コメント 2

tom

その作業環境・作業時間からしたら、リサーチ&そこまで製作完了は早過ぎでしょ! さすが原型師。この程度ならマシンに愛着が無くても朝飯前ってとこですかね(笑)
by tom (2012-07-23 00:08) 

クワ

tomさん>
さすがに寝てないので眠いです(笑)
ある意味割切りでこさえてます。
拘って時間をかければいくらでも良い物ができるでしょうが
今回はとにかく数を揃えなければなので頑張ってます♪
by クワ (2012-07-23 18:20) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。